和歌山県は太地町をドライブ、燈明崎を散歩。

    ほな――今日は和歌山県は太地町、燈明崎のお噺をひとつ。

    その先には、ちょこんとベンチがございましてな。腰を下ろしてみますと、目の前はもう――どこまでも広がる太平洋。青い水平線が、空と海とをきっちり分けております。人影はなくとも、その海の雄大さが、静かに胸に迫ってまいります。

    そこから少し歩きますと、海に向かうようにして金刀比羅さんの小さなお社がございましてな。潮風に吹かれて旗がはためく。その音と申しますのが、まことにええ調子でございます。さらに耳を澄ませば、手水舎の蛇口から落ちる水の雫――ぽとり、ぽとりと響く。そのほかには、何ひとつ音のない世界。

    こうして立っておりますと、「人がいない」ということが、寂しさではなくて、むしろありがたい静けさやなぁと感じられる。海と社と、風と音と、ただそれだけ。けれどもそこに、えも言われぬ趣きが満ちております。

    ――これぞ、太地は燈明崎の景でございます。
    #和歌山 #太地町 #散歩

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